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Introduction

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コンシューマーオーディオ用の筐体は大きく2種類の構造に分けられます。モノコックボディは製造時に高い工作精度が要求され高コストです。しかし、メリットとして内部の実装基盤は外部振動やノイズの影響を受けにくく、理想的な構造であると言われています。もう一方はパネルを組み合わせた構造です。
コストを抑えられるメリットはありますが、組立て精度を極限まで高めない限り、箱状となった際にパネル板の隙間から僅かな空気抜けが生じ、経年変化による接合部分のゆるみや、変動する温度や湿度変化により素材の伸びが発生し易くなります。また、生産管理担当者が都度変わるような製造環境の場合、製造時期によって個体差が発生するリスクも高くなります。小量手作りである工業製品である以上、仕方が無い事と言われる事もありますが、QUALIA & COMPANYではそのように考える事はありません。

INDIGO Seriesの特徴的な筐体構造は検討を重ねた結果、信号基盤を確実に格納させ外的要因を排除し、基盤からの放射熱を冷却させる媒体として機能させる事も併せて想定し、エアロスペース用のアルミブロックから切削加工された本体や背面パネル、鉄製の底板など異なる金属を3分割させたスリーピース構造を基本としました。しかし、INDIGO Seriesにはパネル方式を採用したパワーアンプや、給電用電源ユニットがあります。前出の通り、経年変化による筐体歪みが発生しない様に、箱状の筐体の4隅には、筐体パネルとは異なる異種素材を採用した高精度ピラーを支柱として精度を高め、さらに底板や入出力パネルにも、本体とは異なる金属を組み合わせることで、素材の特性を計算した構造設計とし、ネジ留め箇所などについては一環したトルク管理をおこない、経年変化におけるリスクを極限まで回避しています。

「エアロスペース用のアルミニウム」と言っても多種多様なグレードがあります。それは、目的や用途によっても大きく異なります。INDIGO Seriesの筐体本体の材質はボーイング777や767などのワイドボディ旅客機用のエンジンで定評があり、Pratt & Whitney社製のPW- 4000シリーズのエンジンカウルに採用されている、ニッケル(Ni)やコバルト(Co)を主成分とし高温強度と耐食性に優れた配分を考慮したアルミニウム合金を使用しています。この合金を日本国内唯一の精製金属会社より供給を受け、日本国内の切削工場で96時間かけて慎重に削り出されます。 最終的な表面仕上げは熟練職人の手作業によるアルマイト加工を施し長期間の使用に耐え得る、色あせる事のない美しい輝きを保証する筐体が出来上がります。

切削作業の最終工程では基盤を格納する内部の部分的な微切削作業をおこないます。この作業はミクロン単位の目地を、一定の方向性を持たせながら加工します。この手法により、基盤からの放射熱を静かに回流冷却させる事が出来るようになるので、筐体そのものを冷却媒体として内部を安定冷却させる事が出来ます。そのおかげで、表面実装されたパーツの経年スピードを均一化させ、自然にエージングを進める事ができる事や長期間にわたって安定した内部動作を保証することが出来ます。 

入出力端子を持つ背面パネルは、筐体本体と分割させる事で、製造時において端子と内部配線ケーブルの接続作業をアッセンブル エンジニアにより確実におこなう事が出来ます。入出力パネルを本体から分割させることで、組上げ作業が容易になる事から、内部配線不良のリスクを限りなくゼロにする事が出来ます。
一方、重量のある筐体を支える底板は、音質の優位性を求めた結果、一般的な再生鉄ではなく、粘度が高く炭素含有量が少ない高純度で精製された厚さ15cmの純精製鉄を内部損失特性を考慮しながら丁寧に削り出し、筐体と組み合わせる事で躍動感溢れる音色と収録現場の雰囲気を再現することを可能としました。

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INDIGO Seriesの筐体内部に格納される実装基盤は、デリケートな構造に見えますが実は堅牢さも兼ね備えています。ラインアンプやフォノアンプは、別筐体の電源ユニットからコントロールユニット本体に高電流バイアスを供給して動作させています。 そのため、基盤からの放熱の問題もあります。開発初期から筐体の物質特性を冷却媒体として捉え、基盤から放出される熱気流を効率良く内部冷却させるだけでなく、表面実装されたパーツの保護が出来るように試作検討時に基盤からの放射熱を計測しながら、パーツレイアウトを考察しています。これらの一連の手法は、航空機用付帯機材を機体製造メーカーに供給する各社サプライヤーはACMT (Aircraft Component Mounting Technology)と呼称しており、INDIGO SeriesではこのACMT方式を部品実装作業における基本として踏襲しています。

その背景は、2006年当時、米国アリゾナ州の空港でボーイング767-200型を用いた、あるゲームメーカーのプロモ映像を撮影する際、機体を保有する航空会社のエンジニアとともに約数週間に渡り、フライトデッキ内部のコントロールパネルの裏を見聞する機会があったことです。そこでは、航行制御を司るECU(電子チェックリストや航法データ入力端末)やEFB(電子フライトバッグシステム)などの制御基盤を格納し、効率的に放熱させる仕組みを学び、その経験がINDIGO Seriesの製品開発のヒントの1つとなっています。また、一般的に採用されているコネクター類による配線は一切使用せず、確実性を求めるため部品や基盤同士の接合は直接ハンダ付けによる接合をおこない音質向上・精度向上に努めています。

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